オールマン・ブラザーズ・バンド (その1) キャプリコーン時代の輝き

ギターのRyoです。昨日は、オールマン・ブラザーズ・バンドのフィルモア・イーストのライブ盤を聴きました(このライブは手元に数枚ありますがSACDシングルレイヤーのUIGY-9029のが別格で音が良いですね)。

オールマン・ブラザーズ・バンドといえば、サザンロックの代名詞的なバンドの一つかと思いますが、活動歴も長く、個性的なバンドだったなと思います。それでちょっと書いてみたくなりました。これも若いころはLittle Feetと同じくらい聞いたバンドでした。


グレッグもなくなってもはや聞けないのが残念ですね。

オールマンといえば、デュアンとグレッグのオールマン兄弟を中心に結成されたバンドですが、ほんとに泥臭く、男臭いバンドでしたね。いや、過去形なのが我ながら信じられないのですが、、。

このバンドの特徴といえばデュエイン(昔はデュアンと読んでいたが)とディッキー・ベッツの二人で確立したツインギターや、ブッチ・トラックスとジェイモーのツインドラムですかね。そして、グレッグの歌とハモンドオルガンも渋い。この時代の南部で、黒人のジェイモーをメンバーとしているところも素晴らしいですよね。

このバンドのギタリストは歴代、泥臭い、そして初代がデュエンでしたのでスライドギターの名手が多いですが、しかし、やはりキャプリコーン・レコードの時代のものが良いですね。ウォーレイン・ヘインズの時代のももちろん悪くないんですけどね。でもやっぱオールマンといえばキャプリコーンの時代ですかね。

その時代の代表作をざっと並べると以下のようになりますかね。

1969年 オールマン・ブラザーズ・バンド – The Allman Brothers Band (Capricorn)

Side 1

  1. Don’t Want You No More” (Spencer Davis) – 2:25
  2. It’s Not My Cross to Bear” – 5:00
  3. 腹黒い女 – “Black Hearted Woman” – 5:07
  4. Trouble No More” 3:44

Side 2

  1. Every Hungry Woman” – 4:12
  2. 夢 – “Dreams” – 7:16
  3. Whipping Post” – 5:16

1970年 アイドルワイルド・サウス – Idlewild South (Capricorn)

Side 1
1.”Revival” (Dickey Betts) – 4:03
2.”Don’t Keep Me Wonderin'” (Gregg Allman) – 3:28
3. “Midnight Rider” (G. Allman, – 2:57
4.エリザベス・リードの追憶 – “In Memory of   Elizabeth Reed” (D. Betts) – 6:55
Side 2
1. “Hoochie Coochie Man” (Willie Dixon) – 4:54
2.”Please Call Home” (G. Allman) – 3:59
3. “Leave My Blues at Home” (G. Allman) – 4:17

1971年 フィルモア・イースト・ライヴ – At Fillmore East (Capricorn)

ここまでの二枚はスタジオアルバムで、もちろん、名曲も名演奏も多いものの、でも、この後の2枚と比較すると、少しだけ物足りないところもありますが、この2枚は後の基礎、ライブでの定番曲が入ってます。

1.”Statesboro Blues” (Blind Willie McTell) – 4:17
2.誰かが悪かったのさ “Done Somebody Wrong” 4:33
3.”Stormy Monday” (T-B Walker) – 8:44


1.”You Don’t Love Me” (Willie Cobbs) – 19:15

1.アトランタの暑い日 – “Hot ‘Lanta” Berry Oakley, Butch Trucks) – 5:17
2.エリザベス・リードの追憶 – “In Memory of Elizabeth Reed” (D. Betts) – 13:04


1.”Whipping Post” (G. Allman) – 23:03

このライブはとにかく名盤ですわ。歌を中心に聞く方にはちょっとあれかもしれませんが、このめくるめくジャムセッション的な楽器演奏主体のライブ構成はギタリストにはたまらない(笑)。いえ、グレッグの歌も良いんですよ。でも、やっぱ、このバンドはバンドアンサンブルでめくるめく聞かせるバンドですよね。

冒頭のステイツボロ・ブルースのスライドギターはもう手本中の手本ですし、スライドギターを弾くなら必聴ですね。デュアンのスライドを聴くといつでも、卒倒、昇天しそうになりますわ。スカイドックよ永遠に!

後は、ライブ定番のエリザベスリード、そしてウィッピングポストまで圧巻の流れです。

1972年 イート・ア・ピーチ – Eat A Peach (Capricorn)

1.時はもう無駄に出来ない – “Ain’t Wastin’ Time No More” (Gregg Allman) – 3:40
2”Les Brers in A Minor” (Dickey Betts) – 9:03
3. “Melissa” (G. Allman, Steve Alaimo) – 3:54


1.”Mountain Jam” 33:38

1.”One Way Out” (Elmore James) – 4:58
2.”Trouble No More” (M Morganfield) 3:43
3.”Stand Back” (G. Allman, B. Oakley) – 3:24
4.”Blue Sky” (D. Betts) – 5:09
5.”Little Martha” (D. Allman) – 2:07


このアルバムは、制作時にデュエインが事故死したので、デュアンが弾いてるスタジオ収録曲とそうでないスタジオ収録曲、そしてデュアン在籍時のライブ音源の混合ですが、どれもすごくいい。

ややこしいので曲順をばらして分類すると、、、。
「スタンド・バック」「ブルー・スカイ」「リトル・マーサ」 ←こちらの3曲まではデュアン 
「スタンドバック」渋すぎ(笑)。 なんですか、この渋さは(笑)。
「ブルースカイ」は、ディッキー・ベッツがボーカルで、カントリー路線 ただ、後半のツインギターはオールマン特有の構成なのがね。

そういえば、この曲や次のアルバムの「ランブリン・マン」は、昔、アメリカ人のSteveって友達とツインギターでよくやったな。彼はクラプトンとオールマン命だった(笑)。どうしているんだろうなぁ。


「リトルマーサ」は、泣けてきますね。これはデレクアンドドミノスの空気も感じますかね。空気感といえばギター弾いているときの呼吸音まで聞こえてくるんですよね。

「時はもう無駄に出来ない」「レ・ブレル・イン・Aマイナー」「メリッサ」 ← これらの曲は、デュアン事故死後の録音。
「時はもう無駄に出来ない」   これも渋い、もうかっこよすぎ。アルバムではこれが一曲目ですね。
「レ・ブレル・イン・Aマイナー」 彼らお得意のインスト曲 次作の「ジェシカ」や前作の「エリザベスリードの追悼」ほど有名ではありませんが、個人的はすごく好きで、良くレコードに合わせてギターを弾きましたね。といっても、もともとFender使いの私は、StratocasterやらTelecasterで弾いてましたが(笑)。
「メリッサ」 ← これも渋いですね。グレッグの歌がいい。

「マウンテン・ジャム」「ワン・ウェイ・アウト」 「トラブル・ノー・モア」がフィールモア・イースト・ライブの時に収録したものとのこと。
マウンテン・ジャムはインスト これは30分以上のセッション(笑)。現代ではありえませんが、時代を感じますね。

1973年 ブラザーズ&シスターズ – Brothers And Sisters (Capricorn)

Side 1
1.むなしい言葉 – “Wasted Words” (G Allman) – 4:20
2.”Ramblin’ Man” – 4:48
3.”Come and Go Blues” (G. Allman) – 4:55
4.”Jelly Jelly” (Billy Eckstine, Earl Hines) – 5:46
Side 2
1.”Southbound” – 5:10
2.”Jessica” – 7:31
3.”Pony Boy” – 5:51


ここから、心機一転、チャック・リーヴェル Chuck Leavell も参加して新生オールマンとなります。
このアルバムは音としてはかなり確立してますよね。完成度が高いというか。これもよく聞きました。

このアルバム収録開始後に今度はベースのベリー・オークリーがこれまたバイクで事故死、、、。

ここでピアノが入ったのとディッキー・ベッツが主導権を握ったことで、、やはり少し音楽性に変化がでてますが、でも、ここまでのバンドの積み重ねがそのまま効いてますし、これまた名盤って感じですかね。

しかし、この時点で、チャック・リーヴェル Chuck Leavell がストーンズのサポートメンバーとして今のようなことになるとは予測できませんでしたね(私がAABを聴き始めた80年代半ばでも予測できませんでした)。
チャック・リーヴェル Chuck Leavellはこの時代とシーレベルがよかったですけどね。

と、ここまでのがやはりキャプリコーン時代の代表作といって良いですかね。

この後、3枚まではキャプリコーン時代で、もちろん、個々には良い曲もありますが、まず、聞くなら、ここまでのアルバムからかな。

1975年 ウィン、ルーズ・オア・ドロウ – Win, Lose or Draw (Capricorn)
1976年 熱風 – Wipe The Windows, Check The Oil, Dollar Gas (Capricorn)
1979年 いま、再び – Enlightened Rogues (Capricorn)

※編集版のビギニングスは割愛してまーす。

続きは、明日、そっちはDVD、映像もののことや、私が行ったオールマンのライブについて書いてみようかと思います。

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