さて、この曲はエリック・クラプトンがリード・ギターを弾いていますが、チョーキングを多用した名演を聞かせています。 わがバンドではRyoが素晴らしいテクニックで再現してますので、是非ご注目下さい。
クラプトンはジョージが連れてきたのですが、彼は「天下のビートルズと一緒に演奏するなんてとんでもない!」とか「ジョージ、自分で弾いた方がいいよ。」と言っていたそうですが、ジョージの説得でようやくプレイ。
しかし、いざ本番となると本当に素晴らしいリード・ギターを聞かせてくれています。
ここで疑問。なぜジョージはクラプトンを連れてきたのか? 以前の『オール・シングス・マスト・パス』の記事でも述べましたが、ジョージに言わせると「いい曲だと思っていたのに、何度レコーディングしても他の3人が興味を示してくれなかったから。」ジョージは自分のことを軽く扱う兄貴たちをギャフンと言わせたかったのでしょう。
連帯感の喪失やマンネリを打破するのにこれほどのカンフル剤はありません。”部外者”が入ると、ビートルズとしてのまとまりの良さを見せようと4人とも”よそ行き”の緊張感を持ったバンドに変身するのです。
彼の目論見はまんまと当たりました。 ビートルズはバンドとしてまとまった時に凄い力を発揮します。この曲では4人はテンションの高い素晴らしい演奏をしています。 ジョンのリズム・ギター、そしてポールとリンゴのリズムセクションがどっしりと曲を支えています。 特にポールはオクターブ奏法やメロディアスなフレーズを多用しているのですが、これにはクラプトンも舌を巻いたそうで、「彼らは皆素晴らしいミュージシャンだが、中でも一番のプレイヤーはポールだ。」と絶賛しています。
余談ですが、後にジョンとクラプトンが親密になっているのが面白いですね。ポールとはそんなに仲良くなさそう(笑)。
何はともあれ、ジョージらしいバラードをさらに素晴らしいものに昇華させたザ・ビートルズの”渾身の一撃”をお楽しみ下さい。 P.coGa(コガットニー)でした。
終
私たちが取り組んだ”gently weepps”カバーです。
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